大阪のカジノリゾート開発費が100億ドルという見積もりを踏まえ、S&P Global Ratings Inc.は先日、MGM Resorts InternationalがIRに20億~25億ドルの貢献をする可能性があると予測した。
MGM Resorts Internationalは大阪のIR誘致パートナーとしてオリックスと共に選定された。MGM-Orixコンソーシアムは1兆800億円(83億8000万ドル)を投じるとみられており、2029年末の開業を見込んでいる。
しかし日本政府は大阪のIR区域整備計画をまだ承認していない。そのためアナリストらは2023年後半から2024年以前の具体的な支出開始が遅れるのではと指摘している。
大阪府は昨年4月に入札を実施。2022年11月、大阪市の松井一郎市長は、大阪府が入札をめぐる問題をどのように解決するかを詳述した一連の文書を提出するよう求められたと述べた。
すでに発表された情報によると、MGMとオリックスがそれぞれコンソーシアムの40%を所有し、地元の投資家らが残りの20%を所有する予定である。しかし、コンソーシアムにより多くの投資家が集まらなければ、MGMとオリックスの出資比率はそれぞれ50%に増加するとS&Pは述べている。
また、前述の見積もりは、MGMがプロジェクトの資金調達を負債比率55%で行うことを想定しているとし、出資を数年、おそらく2024年から2026年にかけて分散させることができると考えているという。
S&Pは次にMGMの展望に言及し、同社はこのプロジェクトからキャッシュフローの利益を受け取ることはないため、多額の出資は将来的にさらなる借入のリスクをもたらす可能性があると指摘している。それでも、S&PがこのIRに成功すれば、MGMの地理的範囲と規模を拡大し、統合型リゾート開発業者としての世界的なブランド評価を高めることができると期待している。
大阪IRは約2,500室のホテル3棟、6万8,000平方メートルのMICE施設、3,500席のシアター、様々な日本文化体験や商業施設などが建設される予定。また、従業員数は約1万5,000人になる見込み。
出典元:FOCUS ASIA PACIFIC