週末、アラブ首長国連邦初のゲーミング規制機関であるGeneral Commercial Gaming Regulatory Authority(GCGRA)は、アブダビに拠点を置く企業の宝くじライセンスを承認し、この動きが首長国連邦でのカジノゲーミングへの道を開くかもしれないとの憶測を呼び起こした。
GCGRAは昨年9月に設立され、MGM Resorts Internationalの元CEOのJim Murren氏が会長を務めている。GCGRAは今回The Game LLCに宝くじライセンスを承認した。同社はUAE宝くじブランドでサービスを提供していくと思われる。
一部のアナリストは、この宝くじの認可は、現在建設中のラスアルハイマのWynn Resortsの統合型リゾートWynn Al Marjan Islandにとって明るいニュースだと考えている。
CBRE Institutional ResearchのアナリストJohn DeCree氏は月曜日の顧客向けメモで、アブダビの宝くじ承認はUAEのゲーミング規制プロセスに「妥当性と透明性」をもたらす「重要な指標であり、センチメントを変える可能性がある」と述べた。また、宝くじが承認されたことで、「UAEでの商業ゲーミング合法化に対する投資界の懐疑的な見方がさらに緩和される可能性がある」と付け加えた。
UAEの宝くじはWynnにとってプラスになる可能性
ラスベガスを拠点とするWynnがUAEのカジノホテル計画を発表してから2年以上が経過し、同社はこのプロジェクトの少数投資家であるが、一部のアナリストはこのプロジェクトが長期的な収益と利益をもたらす可能性があると見ている。
一方で、UAEではカジノゲーミングが認可されていないため、Wynnの株価はUAEの機会を反映していないとも主張している。月曜日の株価は1.09%高であった。UAEの規制当局はカジノゲーミングを正式に承認していないが、同IRプロジェクトはすでに建設中で、2027年初頭のオープンを目指している。ホテルタワーは早ければ2025年後半に完成する。カジノが許可されるという正式な保証がなくても、UAEは業界にとって最高の国際的な拡大路線の一つと広く見られている。
DeCree氏はこう述べている。
「UAEはまだ次のゲーミングフロンティアで、現在最も魅力的なグローバルゲーミングチャンスの一つであると考えられています。GCGRAは有名で経験豊富なゲーミングのベテランで構成されており、業界をリードする規制の策定に迅速に取り組んでいます。」
Wynnとその投資家にとってUAEの魅力をさらに高めているのは、少なくとも2つの要因である。第一に、GCGRAがまもなくカジノ規制を承認すれば、同社はUAEのカジノゲーミングを数年間独占できる可能性が高い。第二に、Wynnは以前、Wynn Al Marjan Islandが完全に稼動すれば、利払い、税金、減価償却費、償却費(EBITDA)控除前の年間収益が6億ドルに達すると投資家に語っている。
UAEのカジノ認可はラスベガスのようになる?
DeCree氏は宝くじの承認から得た教訓として、UAEでカジノが許可された場合、ライセンス更新プロセスは「管理的な性質」になり、マカオやシンガポールで採用されているコンセッションモデルではなく、ネバダで見られるようなモデルになることを示唆していると付け加えた。
もしそうであれば、一般投資家はUAEの商業ゲーミング事業の評価倍率を、より予測しにくい、あるいはより競争的な更新手続きを持つ国々と比較して、より高くすることができると考えているとした。
ネバダ州ではライセンス更新にまつわる労力はほとんどないが、マカオでは一定期間ごとに許可を更新する必要があり、政府は更新のたびに大きな譲歩を求めることが多いからだ。
出典元:Casino.org