MGM Resorts InternationalはMGMジャパン子会社経由で1兆800億円(88億ドル)規模の統合型リゾート計画を日本政府へ申請するために大阪府および市より承認を受けた。
MGMは日本の3つまでとするIR候補として入札するために金融サービス企業オリックスと共にコンソーシアムを主導しているが、MGM・オリックスのジョイントベンチャーは大阪の夢洲にカジノ複合型施設を建設する計画をすでに提出している。
大阪府議会は先週「IR地区開発計画」を承認し、大阪市議会は本日(3/29)同案を可決した。
MGM・オリックスはこのプロジェクトでそれぞれ40%出資し同等パートナーとなり、残りのおよそ90億ドルに相当する20%は約20の地元投資家や企業などが出資する予定。
2021年9月にMGMが最後に明かした施設の詳細によると、3つのホテルが2,500の客室を備えるという。また、40万平方フィートの広さのミーティングやコンベンションスペース、3,500席規模のシアターも追加された。
最後まであきらめなかったMGM
MGMリゾーツは日本への投資意欲について一貫していた。日本が2018年7月、IR実施法を成立させ3つまでのIR誘致を認めた際に興味を示したのは同社だけではなかった。
4年前にはLas Vegas SandsやWynn Resorts、Hard Rock International、Melco Resortsなどが関心を示していた。だが、日本政府の長期間にわたるプロセスや新型コロナウイルスなどの影響で彼らの関心意欲は失われていった。
かつては関心を示していた企業らが次々断念したが、MGMはあきらめなかった。ここまでのマイルストーンを達成するのは簡単ではなかったが、同社は日本でカジノを運営する機会に関して楽観的であった。
同社によると、夢洲IRでは年間2000万人のビジター、1万5,000人の雇用、そして夢洲を通して日本の観光業が活性化されると予測している。
また、夢洲リゾート周辺地域において「日本の観光ショーケース」イニシアチブの形成を支援・促進するとし、マーケティングプログラムの目標は、「大阪を日本の幅広い観光の玄関口として確立する」ことだと説明している。関連施設には、関西観光センター、ガーデンシアター、日本食パビリオン、関西芸術文化ミュージアムなどが予定されている。
カジノの詳細は依然明かされていない
日本政府はIR入札を4月28日まで受け付けており、大阪の他にはこれまで2県が入札の動きを見せていた。和歌山と長崎だ。
スロットマシンやテーブルゲームといった商業カジノギャンブルの自由化は世間一般ではあまり人気があるわけではない。多くの日本人にとって、パチンコはすでにスロットのようなゲームにハマってしまう人に対して社会的に有害なものであると認識されている。
そのため日本政府は数十億円規模のリゾートのうち、カジノに該当する部分は最小限なものにせざるを得なかった。カジノ法案ではカジノスペースの大きさはIR屋内総面積の3%以下に定められている。
大阪IRの落札を昨年9月に発表したMGMは実際にカジノがどんなものになるかについて明らかにしていない。事実、「カジノ」や「ゲーミング」というワードは大阪のIRパートナーに選定された際のMGMのプレスリリースでは一切使われていない。
出典元:Casino.org