アメリカでスポーツベッティングが普及する中、カレッジフットボールの強豪4カンファレンスの一つであるサウスイースタン・カンファレンス(SEC)が、負傷者報告を義務付けることになった。昨年はビッグ10カンファレンスが最初に実施し、先週はミッドアメリカンカンファレンスも報告を義務付けた。
SECの負傷者報告義務はフットボールだけでなく、男女のカレッジバスケットボールと野球にも適用される。
この義務化は、ますます普及する合法スポーツベッティングに対応するもの。カレッジフットボールの管理側はベッティングを利用する人々から学生アスリートを守るためのツールだと考えている。ちなみにプロスポーツリーグでは負傷報告は定番となっている。
SECのチームは2024年シーズンの最初の全日程を土曜日にキックオフする。先週、10位のフロリダ州立大はジョージア工科大と対戦した。
SECのコミッショナーGreg Sankey氏はプレスリリースで次のように述べた。
「この報告ポリシーは、参加情報を求める外部からの圧力を軽減することを意図しており、学生アスリートと競技の完全性を保護する取り組みを支援するために透明性を高めることを16の機関が約束したことを表しています。」
報告書の提出期限はキックオフの3日前
SECフットボールチームは、カンファレンスゲームの3日前に負傷者報告書を提出することが義務付けられる。これが全試合のことなのかSEC内の試合だけのことなのかはリリースからは明らかではない。その後、チームはキックオフ90分前まで毎日リストを更新することが義務付けられる。
フットボールの試合のレポートはSECのウェブサイトでチェックできるとのことだが、木曜午後の時点では、リンクをクリックするとエラーメッセージが表示されてしまう。
今月初めには、テキサスとアラバマのコーチ陣がレポート掲載の賛成を表明。そして今週、ジョージア大学の監督Kirby Smart氏は「全員がやっている限りは大賛成だ」と語った。
負傷者報告の内容は以下の通り
バスケットボールと野球の試合では、負傷者レポートは試合前夜に提出され、試合当日に更新される。
大会は、負傷者報告書に何を記載すべきかを示した。試合当日まで各チームは次のような呼称を使うことができる。「available(出場可能)」、「probable(ほぼ出場可能)」、「questionable(不明)」、「doubtful(ほぼ欠場)」、「out(欠場)」。試合当日は、「出場可能」、「試合時間に決定」、「欠場」となる。
フットボールチームには、報告義務を守らなかった初犯の場合は2万5,000ドルから、3回目(またはそれ以上)の違反の場合は最高10万ドルまで、スライド制の罰金が科される。バスケットボールと野球のチームは順守しなかった場合、1万5,000ドルから2万5,000ドルのスライド制で罰金が科される。
出典元:iGaming Business