Uplatformのチームが最新のトレンドとテックイノベーションを分析してメタバースがゲーミング業界にどう影響を与えるのか考察した。
プレスリリース――テクノロジーがないと私たちは一体どうなるのか?テクノロジーは私たちの働き方、遊び方、コミュニケーションの方法など、ありとあらゆるものを変化させてきた。そして、その影響もiGamingという素晴らしい世界を含めた全ての業界に変化をもたらしている。
しかしながら、テックの世界について最も魅力的なことの一つはおそらく、テクノロジーは決してとどまることを知らないということだ。新たなイノベーションが毎年次から次へと出現している中で今、開発が進んでいる大きなテクノロジーが注目されている。メタバースだ。メタバースはiGamingやそれ以上の業界に大きな革命をもたらす可能性を秘めている。
Uplatformのチームが仮定や仮設に基づいて最新のトレンドやテックイノベーションを分析し、メタバースがゲーミングにどう影響を与えるのか考察した。
メタバースとは?
メタバースについて語るとき、一体それはどういう意味なのだろうか?メタバースというと複雑めいたアイデアだが、それが何であるのか何になるのか私たちはずっと定義しようとしている。今月初め、Global Industry Analystsがこの分野に関して調査を行い、そのコンセプトを独自に説明するレポートを発行した。
そのレポートには、モバイルネットワークやソーシャルメディア、VR、AR、他の要素などのエコシステムを中心に展開するインターネットの未来としてメタバースがどう考えられているのかまとめられており、さらに、世界のメタバース市場が2026年には7586億ドルに到達するとも書かれている。
メタバースのコンセプトへの関心は間違いなく高く、IZEA Worldwideは最近、ソーシャルメディアのインフルエンサーたちにどのような影響を与えているのか調査を行った。すると、回答者の70%がメタバースはソーシャルメディアに取って代わると思っていると答え、この分野に関わろうとしている人々にとって最も重要な活動の一つがギャンブルであることがわかった。それを考慮すると、メタバースが発展するとiGamingの未来はどのようなものになるのだろうか?
iGamingにおけるメタバース
iGamingの未来を確実に予測することはできないが、いろいろ思いを巡らすのは明らかに楽しい。例えば、ヘッドセットをつけてマカオやラスベガスといった有名な場所をモデルにした本格的なカジノを体験できればどれほど楽しいことだろうか?それがリビングであったとしてもメタバースの力を借りれば実際の場所へ行くことができる。
Uplatformのマーケティング部門を率いるMaria氏が、店舗型カジノがどのようにしてメタバースとともにプレゼンスを拡大できるか見解を述べている。
「カジノはエキサイティングで新しい没入感のある性質をもつメタバースから大きな恩恵を受けると私は信じています。超リアルカジノゲーミングと呼ばれるエクスペリエンスを超えた未来的なステップになると期待されています。長い間、没入型体験のトップにあったのは、プレイヤーが家で快適な場所に座って、他のプレイヤーやディーラーとポーカーやブラックジャックテーブルでやり取りできるライブディーラーゲームでした。
しかしながら、VRテクノロジーは没入型ギャンブルに新たな命を吹き込んでいます。VRとメタバースゲーミングは、本物のカジノを楽しんでいるような視覚・聴覚的要素や雰囲気を提供することによって、チャット機能でディーラーとやり取りできる単なるソーシャルインタラクションの域を超えたものになっています。私たちが現在楽しんでいるカジノゲームの多くはメタバースの世界でも同じままだと思っています。ブラックジャックはブラックジャックのまま、ルーレットもそうです。こういったゲームにはメタバーストークンやクリプト決済ができるなど、追加機能があるかもしれませんが、ゲームの基礎となる部分は変わることはないと思います。」
メタバースのオンラインカジノはラスベガスやマカオなどのIRにあるゲーミングフロアを厳密に反映したものになるかもしれないし、水中や宇宙、アメリカ開拓時代の西部など様々な選択肢を伴う全く違ったものになるかもしれない。
同様に、このテクノロジーはライブカジノ体験の未来に非常に大きな影響を及ぼす可能性もある。これらのゲームは近年目立つようになってきたが、メタバースは多くの点で影響を与えるかもしれない。例えば、新たな形式のナビゲーションが導入されるかもしれないし、デポジットやベッティングの方法さえも変わるかもしれない。
オンラインカジノとメタバースカジノの主な違いは、メタバースだと物理的な意味ではるかに関わりが深いということだ。バーチャルの世界に入り込むのに必要なのは、VR・ARヘッドセットをつけるだけでよい。そうすれば、行きたいところどこにでも行けることができる。
VRの高級カジノに入ってみる場面を想像してほしい。フレンドリーなホストが好きなゲームのテーブルへ案内してくれる。椅子に座り他のプレイヤーとおしゃべりする。そして本物のお金を賭けてプレイすることができるのだ!メタバースカジノゲーミングはライブカジノを素晴らしい次のレベルへと引き上げてくれる。
さらに、メタバースで最新の大きなスポーツイベントを見る場面を想像してほしい。自分の家にいながらスタジアムの一番良い席に座ってゲームを観戦することができるのはテクノロジーのおかげだ。目の前で何かのアクションが起こった際にサイドメニューの様々なオプションをスワイプすることができれば、ベッティングが全く新しいレベルへと引き上げられるだろう。
メタバースはギャンブル業界の火付け役となっており、多くのプロバイダがバーチャルや分散化カジノの開発に努めている。メタバースカジノゲーミングのコンセプトは未来への重要なステップで、これまで私たちが映画の中でだけ見たり夢見たりしたものであった。バーチャルでアクセスできる無限に人気なオンラインカジノ業界のローンチはゲーミフィケーション新時代の到来を意味する。より複雑で未来的なゲームやギャンブルの提供がニューノーマルになるだろう。
VRの新時代
これら全てが全くの推測にすぎない一方で、AR・VRがメタバースで大きな役割を果たすのは明らかだ。ここ数年でいくつかの企業はVRエクスペリエンスの開発を進めており、VRはすでにiGamingの世界である程度の影響を及ぼしている。
例えば、デベロッパ大手EvolutionはGonzo’s Treasure HuntタイトルがどうやってVRモードでプレイするオプションを提供するか述べており、メタバースは今後iGamingや他のエクスペリエンスに私たちがどのようにアクセスするかという点で重要な要素になる。そのため、テクノロジーの新たな夜明けを示すものになるかもしれない。
メタバースのiGamingの未来に影響を及ぼすもう一つの要素は非代替性トークン(以下NFT)だ。NFTのコンセプトはここ数か月で現実味を帯びてきており、Bloombergが示した最近の見積もりによれば、2021年における市場価値はおよそ400億ドルであったという。
最後に、メタバースのiGamingにおいて重要な要素となるのはソーシャル化だ。というのも、ソーシャル化はプレイヤーやディーラーがコミュニケーションをとる方法を変えることができるからだ。友人とバーチャルカジノで待ち合わせて様々なゲームを楽しんでみたくはないだろうか?それも現実になるかもしれない。
新たな現実
メタバースとiGamingについていろいろ推測するのは数年前ではSFのようだっただろう。しかし、パンデミックがきっかけで人々がつながり、新たなエクスペリエンスが生まれたように、突然これまでよりも身近なものに感じられる。
多くの企業がすでにメタバースが彼らにとって何を意味してどんな役割を果たすのか調査を始めており、エキサイティングな未来が間違いなくやって来るだろう。これら全てがどう展開し、私たちの想像していたことが実を結ぶのか知りたくてたまらない。
ギャンブル業界で次にやって来るビッグウェーブは、SF映画のようにバーチャル世界に基づいているメタバースカジノだ。今後の発展が期待される。
出典元:Focus Gaming News Asia Pacific