統合型リゾート(IR)開発について日本政府から何の発表もないため、カジノ事業者らは少々神経質になっている。大阪にカジノを誘致したいMGM Resorts Internationalはこの10年でのIRは無理なのではと考えているようだ。
日本政府は大阪と長崎のIR計画を承認するかまだ決定していない。昨年末までに決定される予定だったが、新しい情報がないまま期限を迎えてしまった。
しかし、決定が遅れるたびにリゾートの開始時期が延期されることになる。MGMの社長兼CEOであるBill Hornbuckle氏は、このプロジェクトの実現性についてはまだ楽観視していると述べたが、進捗に関しては不満げなようだ。
今週初めに開かれた同社の年次決算報告で彼は不満をあらわにした。
2029年の開業目標に間に合うために同氏は早く良い知らせがあることを望んでいる。当初は2025年までに最初のIRが開業するという希望があったが、その野心的なタイムラインはあまり現実的ではなかった。
Casinos Austriaを事業パートナーに選定した長崎と共に大阪は、10か月前に区域整備計画書を提出したが、それ以来事実上の沈黙が続いている。
疑問は多いが時間はない
認可プロセスで大きな役割を果たす国土交通省も、このプロジェクトの遅れに拍車をかけているようだ。
国土交通省は82億5000万ドル規模の本プロジェクトとそのプロセスについて質問を続けており、MGMと大阪に何度も足を運んで様々な点を明らかにしてきたという。
大阪IRがこのまま承認されれば、約2,500室のホテル3棟、約6万8,000平方メートル(73万1,945平方フィート)のMICE施設も併設される予定だ。
また、大型シアターや文化体験施設、小売店なども併設される予定。大阪府とMGMは最大1万5,000人の雇用を生み出すとしている。
明日のカジノリーダーを育てる
MGMは次世代のカジノリーダーを育成する研修コースを本日終了した。次世代リーダー育成プログラムは水曜に始まり、京都外国語大学、京都大学、立命館大学ビジネススクールなど多くの大学が参加した。
このプログラムの目的は、リゾートの管理・運営方法について知識と経験を得ること。コースは全て英語で行われ、国際ビジネスのスキルを身につけることであった。
MGMはこのコースを定期的に開催しており、今回のも初めてではなかった。昨年はバーチャルコースであった。
コースの一環として、宿泊施設、カジノ、飲食オペレーションなどに関する講義が業界専門家によって行われた。グローバル企業で活躍できる国際的な視点を身につけ、観光や国際ビジネスの最新動向を知ることを目的としている。
また、持続可能なビジネス手法や責任あるギャンブルに関する講義も行われた。
出典元:Casino.org